みなさん、こんにちは。
フリーランスでイラストレーターとして活動している
赤星ポテ子(@akahoshi_poteco)です。
イラスト以外にもグラフィックデザインやwebのディレクションなどお仕事をしています。
先日、デザイナーとして起業した(い)君へ。成功するためのアドバイスーWork for Money, Design for Love
を読んで、日本のクリエイターは発注者に比べ立場が弱いと改めて感じました。
海外(特に英語圏)のデザイン業界事情についてまとめた本ですが、他国に比べ状況が異なりますが、国が違えと共通する部分もあり大変勉強になりました。
デザイナーの人は勿論、フリーで働くすべてのクリエイターにオススメしたい一冊です。
「デヴィット・アシュレイ」ってどんな人?
デヴィットさん( Airey )は、イギリスを拠点に活動するグラフィックデザイナー。
主に会社やサービス立ち上げのブランディングデザインのお仕事に携わっているそうです。
David Aireyさんのサイトは、作品の見せ方など参考になります。
David Airey — on design, art, and various other things
海外と日本のクリエイターの支払方法の違い
今回この本を読んで一番勉強になったこと、日本と海外の支払いとデータ受け渡し方法の違いです。
欧米の支払手順
欧米では、仕事を始める前に契約書を交わすことが多いそうです。
受注の段階で発注者が頭金を支払い、制作が終了したから残りの半分を支払うそうです。
全額を収めてから実データを渡すので、デザイナーにとって、未払いのリスクを最小限におさえることができます。
頭金を支払を渋るかどうかで、クライアントの良し悪しを事前に判断出来るので、このシステムはいいと思いました。
また、全額入金するまでは、著作権を譲渡しないので、未払いのまま作品を勝手に使用されるというリスクも減ります。
日本の支払手順
日本の場合、IT業界では大手でなくても事前に契約書を交わすところが多いが、出版業界はほとんどの場合、契約書は交わしません。
本を出版する場合も、全ては口約束ではじまり、実データをすべて入稿してから、契約書を交わします。
出版社側の事情で出版することが出来なかった場合、作業が進んでいてもギャラはいっさい振り込まれません。
私のまわりには、担当編集者が育休に入ったから出版取り消しなった人や、編集者が退職した本を出せなくなった知り合いが結構います。
カットイラスト(挿絵)の場合は契約書は交わしませし、勿論頭金は支払われません。
最近は出版不況の影響で、取引先がある日突然倒産という話もききます。
自分の事情はコントロールできますが、会社の事情はコントロールが出来ないので、頭金制度を日本でも定着させたいと強く感じました。
日本人は日本でしか仕事が出来ないが、海外の人達はいろんな国と仕事をしている
今やネットさえ繋がればどこでも仕事が出来る時代。
日本人はクリエイターの大半が国内のみにしかやり取りをしませんが、海外では他国との仕事のやり取りが活発に行われているそうです。
著者も収入の約半分は他国からの依頼になっているそうです。
この本はいろいろな国のデザイナーの例が掲載されていますが、著者が何度も○○を拠点とするという切り口で紹介していました。
日本で日本企業だけに営業をしたり、ブログを日本語を更新しているだけでは、(←私のことだ!)
急速に人口減少が進んでいる今、日本の中だけで仕事をしているクリエイターの将来は悲観的なものであるように感じました。
まずは利用規約を見直そう
この本を読んで「日本では無理だ、実践出来ない」と思うか、クリエイターの地位向上のために変えていこうと何か行動を移すかは、読んだ人次第…ですね。
企業からの依頼で頭金をお願いしていたら、日本だと仕事が来なくなりそう。
そういう風にリスク回避している人をweb業界以外で聞いたことがありません。
今回この本で学んだことを活かし、問い合わせ前に一読をお願いしている利用規約の見直しをまずはしたいと思います。
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